「沢の森」に、吸蜜植物として植栽した野草のノアザミの花には、カラスアゲハやモンキアゲハなど大型のアゲハチョウの仲間がよくやってきます。
それに混じってこのところほぼ毎日見かけるのが、台湾や中国大陸を原産地とする、外来種の「タイワンタケクマバチ」。近年急拡大中の招かざる客。三重県にも侵入していることは知ってはいましたが、どうやら公園にも普通に生息していることが、皮肉にも「沢の森」への野草植栽でよくわかりました。公園は竹林が多いので、おそらく繁殖環境には事欠かないものと思われ、公園として防除などの対策はありませんが、今後も注意深く見てゆきたいと考えています。
一方、ノアザミにやってくるハチは外来種ばかりではなく、見慣れないマルハナバチの仲間もいます。調べてみるとどうやら「クロマルハナバチ」というマルハナバチの仲間のようで、三重県ではレッドリストランクインの、絶滅危惧Ⅱ類(絶滅の危険が増大している種)の貴重種です。見かけるときはいつもただ一匹ですが、「タイワンタケクマバチ」と争うこともなく、黙々と働いています。マルハナバチの仲間はどれもかわいいものですが、公園に来てくれるとことさらかわいく、見飽きることがありません。
ちなみにどちらも性格はおとなしいハチですが、当然捕まえたりすると「刺し」ますので、観察は見るだけにしてください。