冬の小鳥でにぎやかな調整池もこのところ大変静かで、生き物の気配を感じません。
お客さんからも、「最近なにも見ないねぇ」という声を伺います。
ところが巡回中、30分ほど時間をかけて調整池を観察すると、
ブッシュから出たり入ったり、こそこそと動き回る生き物のかげに気が付きます。
調整池は枯草や低木ヤナギのブッシュがあちらこちらにあって隠れ場所にはことかかず、どうやらそこをよりどころに調整池に居ついている忍者のような野鳥がいるようです。
正体はアカハラとアオジとミヤマホオジロ。
いずれもほとんど鳴くことがないので、声で気が付くことがあまりなく、じっと待ち構えているとカサコソと枯葉をひっくり返す音、ブッシュの中でこそこそうごく影に気が付きます。
どの種も見事な保護色や迷彩柄でなかなか手ごわいですが、見つけてしまえばこっちのもの、目が慣れるに従い、ゆっくり観察できます。
調整池を訪れたら、どうぞすぐにあきらめずにゆっくり観察していってください。穏やかな晴れの日も増えてきた一方、春の芽出しはこれからなので、わずかの間ですが冬鳥の観察には良い季節となりました。